各話紹介

第1巻

第1話:記憶の町・わたしの町

新米司書・葵ひなこは、憧れの職場に入りやる気がみなぎっていた。そこへ、彼女に【80年前の郵便局舎の写真を探してる】という老人男性からレファレンスがくる。郵便局舎の場所も、カメラマンもわからない。でも、人と本を繋げていきたい、という熱意でひなこは、職場のみんなを巻き込みその写真を探す。探し方のヒントを先輩たちから学んでいきながら、ひなこは果たして写真を見つけることができるのか?

第2話:父の恋文ラブレター

亡き父の手紙を発見した婦人・時田春恵が【くずし字を調べる本を探してる】というレファレンスを、ひなこが受ける。くずし字辞典からその手紙を解読すると、それが恋文だとわかる。好色な父だったので、調べる気がなくなる娘の時田さん。しかし、その手紙には父の娘に対する大きな愛が隠されていた!?

第3話:虹色のひかり

日々の仕事に疑問を感じていた庶務経理担当・大野が、子供から【自分の影が光ったことを証明したい】というレファレンスを受ける。ひなこと大野の協力連携プレーで、この超常現象とも言える謎の正体を解けるのか!? レファレンス・サービスに対する大野の微妙な気持ちの変化に大注目の名作。

第4話:今も昔も

ひなこは、【あかつき橋を満月の夜に渡る時、振り返ると大切な人が消えてしまう、という都市伝説のような噂の真相を知りたい】という珍妙レファレンスを女子大生から受ける。郷土資料のコーナーで、地元・暁月市にまつわる伝承モノを調べると、そこにはその恐ろしい噂を裏付ける資料があった。落ち込む女子大生だが、ひなこがより調べると、そこには男女の複雑な機微が隠されていた。

第2巻

第5話:ありがとうの音

ひなこも新米司書2年生になり、自信を持ってレファレンス・サービスに対応するようになる。ひなこは、馴染みの常連母子の母親に【昔、好きだった絵本を探してほしい】とレファレンスを受ける。タイトルや作者名はわからず、最後に「ありがとうの音」という言葉が出てくる、という手がかりだけ。そんな少ないヒントから、ひなこは絵本に辿り着けるのか!?

第6話:男子の自立

ティーンズ・コーナーの書架づくりに励むひなこ。人気がいまひとつなのが気になる。【文化祭の模擬店で周囲があっと驚くメニューを出したい】という中学男子3人組に、ひなこはレファレンスを強引に押し売り? 「突っ込んで調べることの醍醐味」を教えようとするが、ネット世代の中学生たちには、なかなか伝わらず悩む…。

第7話:〽こおろぎや

【友人のために小唄を探したい】という歌ものレファを、矍鑠とした老婦人から受けたひなこ。初めての歌ものレファで途方にくれるひなこだが、持ち前のねばりで、意外なキッカケから答えを導き出す。元芸妓のおばあちゃん2人の友情が涙を誘う傑作。歴史的音源のデジタル提供サービスを取り上げ話題に。

第8話:笑顔のバトン

暁月市に引っ越してきたばかりの小学生女子・奈々に、転勤族だった昔の自分を重ね合わせるひなこ。奈々が持ち込んだ【きれいな植物の実、だと思われるものの正体】とは? かつての恩師・透子先生を思い出しながら、ひなこは「調べることの面白さとそこから広がる世界」を伝えようと奮闘する。

第3巻

第9話:はじめてのレファレンス

葵ひなこが小学6年生の時のお話。近所の区立図書館に、いそしんで通うひなこ。 ある日、喘息持ちの同級生・奏太が隣に引越してくる。 奏太は、ひなこに【"すずなり星"を探してほしい】と頼む。 ひなこはいつも通う図書館で苦手な司書・小八木に相談するが…。 調べたがり・ひなこの原点ともいうべきエピソード。

第10話:ヨウコの迷言

チャラい無職のお兄ちゃんから、最初は【遺産相続放棄】のレファを受け、さらに【祖父から譲り受けたオウムの謎の言葉「ヨチノヂュイタラ テンノヂョツ」を調べてほしい】という前代未聞の依頼を受けたひなこ。 なかなかの難問・奇問にさすがのひなこも苦戦する。 祖父の趣味から論語の一部ではないか、と当たりをつけるが…。

第11話:石森さんの腹の内

暁月市立図書館のベテラン司書・石森さんは、かつての同級生・まりえから【子宮頸がんについて調べてほしい】と頼まれる。そこで、石森さんは自分では良いサービスをしていたつもりだが、利用者目線に立っていなかったことに気づかされる事件が発生!? 図書館の医療情報サービスの問題に正面から切りこむ感動の傑作。

第12話:第二の人生を歩く

定年退職して暇を持て余すおじさんが、【山の茂みの中の「石積み」が何か調べてほしい】というレファレンスを受ける。 なにやら、そのおじさんにとってその「石積み」は大切な居場所のようで、こだわりがあるらしいと知るひなこ。初登場の轟館長の力も借りて、必死に調べるひなこに大きな壁が立ちはだかる。

第4巻

第13話:蔵書一斉点検

図書館の年に1度のビッグイベント「蔵書一斉点検」=通称「曝書」が、暁月市立図書館ではじまった。いわゆる〝棚卸し〟作業なのだが、その直前に【夜空からの贈り物という本を探してほしい】というレファレンスを葵ひなこが受けた。どうやら海外の詩集の翻訳版のようだが、なかなか見つからない、さてどうする!?

第14話:軒下の小さな希望

終活をすすめる老婦人から、亡くなった夫が【軒下につるした白い数珠状の飾りが何か調べてほしい】という依頼を受ける。全く手ががりがつかめず、途方にくれる葵。そこで、大野さんのアドバイスをヒントに、「レファレンス協同データベース」に登録して、そこの力を借りることに…。はたして、このお話の結末は…?

第15話:小桜さんの誇り

暁月市立図書館に勤務3年目の嘱託職員・小桜舞さん。彼女は契約更新期間を間近に迎えていたが、このまま非正規で働くことに漠然とした不安を抱えていた。そこで就職活動中の男性から【赤い鬼が着物を着て2本足で立つ絵を探してほしい】と言われる。手がかりが記憶だけという超難問に小桜さんは、どう立ち向かうのか!?


第16話:すべての人にすべての本を

福祉総合支援センターの早乙女さんから【ディスレクシアの少年の面倒を見てほしい】と頼まれる葵。ハンディキャップサービス担当の葵は、少年とのやりとりの中で「ごんぎつね」を読ませるには、どうすれば良いか悩む。読みたいのに読めない問題を抱える少年の気持ちに応えることができるのか?

第5巻

第17話:あの頃、風になって

高齢者介護施設で働く永井麻帆は、担当している老婦人・テツさんから、「自分が昔載った、新聞かビラの記事が見たい」と言われた。その願いを叶えるために、麻帆は葵ひなこにレファレンスを依頼。ヒントは東京オリンピックのあった昭和39年。果たして、ひなこはこの問題を解決できるのか。「回想法」もテーマになっている秀逸な1話。

第18話:芽生えるアイデア

高校2年生の住田凪沙は、彼氏にフラれてどん底にいた。そんな中、「高校生ビジネスプランコンテンスト」に参加を勧められる。暁月市図書館が全面的に彼女をバックアップすつことに。ひなこは、経営指導員の稲沢と共に「杏」を使ったプランを進める。コンテストでの凪沙の成績はいかに!?

第19話:みんなのダイバーシティ 前編

外国にルーツを持つ高校生・成田准は日々、アイデンティティの問題に直面していた。図書館に漫画があるから、図書館に通うように早乙女に勧められやってきた。ひなこは、早乙女の依頼もあって、彼のルーツであるハイチの事を調べる。面白そうな本を見つけるが、准に「僕の事、知らなかった事、居なかった事にして」と拒否される。


第20話:みんなのダイバーシティ 後編

望月聡は、理由があって専業主夫で子育てをしていた。彼は暁月市図書館の常連だった。一方、図書館に来づらくなった准を心配するひなこ。彼のために何かできないかと悩む。やがて「ヒューマンライブラリー」というアイデアに辿り着く。果たして、准の心のバリアは取り除く事ができるのか!?