コミックス資料館

6巻イメージ

第6巻 <もくじ>

古いものには思い出がの巻
ヒラメちゃんのかくれた才能の巻
パチンコでミルクの缶詰の巻
気になるオミヤゲの巻
おジイはんの気持の巻
カブで金を掛けない時はの巻
イヤな所にテツが居たの巻
たまにはパーッとやりたいけれどの巻
ヒラメの憂ウツの巻
ヒラメ絶唱 いかるが篇の巻
ミルクのチエちゃんへの巻
ヒマなヒマな大人達の巻
※特別付録 “ヒラメちゃんの日曜日”
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第1話 古いものには思い出がの巻
拳骨が一枚の写真を持ってチエの家にやってきた。それは若い頃のテツとヨシ江を撮ったもの。拳骨が部屋の整理をしているときに出てきた写真の一つだ。拳骨は当時のテツの物まねをしながらからかう。テツは逃げるように家を飛び出し、拳骨の家へ向かった。もちろん目的は当時の写真をみんな処分するためだ。しかし、拳骨と本棚の整理をするも、肝心の写真はいっこうにでてこない。写真の話は拳骨はテツに部屋の整理を手伝わせるための嘘だったのだ。
第2話 ヒラメちゃんのかくれた才能の巻
チエはこれからヒラメと写生をするためひょうたん池にいくところ。しかし、ヨシ江に作ってもらった弁当を、テツが勘違いして食べてしまったので、チエは怒り心頭。しかたなく弁当無しで出かけることに。ひょうたん池に着いて写生の場所を探すふたり。やがて池のほとりに落ち着く。ヒラメはその場所で一番目立つ、一本の木を描くことに決めたのだ。夢中になって絵を描くヒラメ。しばらく時間がたったのちヒラメが描きあげた絵は、ていねいに枝まで描かれた傑作の絵だった。
第3話 パチンコでミルクの缶詰の巻
春間近。ジュニアは憂鬱な気持ちを小鉄に漏らすも小鉄は軽くいなす。その時ミツルが満面の笑顔で家を訪れた。ミツルの奥さん、ノブ子はおめでたであることが分かったのだ。やがて、テツが登場。どこかに遊びに行こうかというテツの誘いにチエは乗る。パチンコ屋に向かったふたり。やがて、出てきたときには両手にミルクの缶詰を抱えていた。金にならないものを抱えてふてくされるテツだった。
第4話 気になるオミヤゲの巻
朝早くから、マサルがおみやげを片手にチエの家にやってきた。マサルの本音は、チエにはあげたくないが、母の命令で仕方なく持ってきた、というところ。その日、学校で予定外の学級委員選挙がおこなわれることになった。マサルは、おみやげは選挙の投票をせがむ意図ではなかったと、くどくどチエに説明しだした。チエの疑いの言葉に、イヤミで返す。やがて、委員を考える時間になった。ふたりは先ほどの刺々しいやりとりが心に引っかかり、真剣に考えはじめた。
第5話 おジイはんの気持ちの巻
おバァが寝込んでしまい、チエはお見舞い行った。おバァはやり残しがたくさんあるからまだまだ死ねない、と気丈な様子。おバァに勧められて塩センベを食べるチエ。テツが金をせがむために持ってきた1枚400円分のお見舞いセンベだ。テツの気持ちをせめてもの良心を組んでやろうとなだめるおジィ。しかし、チエとおバァには味をしめて再びテツが来ることが読めていた。案の定、テツがお好み焼とカルメラ焼きを片手に持って登場。お互い素直になることができない家庭におジィはいらだち、とうとう怒ってしまった。
第6話 カブで金を賭けない時はの巻
家で寝ていたテツは、小鉄に枕を取られるなど、散々な目に遭う。家を出ようとした矢先、拳骨がテツを東京旅行に誘いに訪れ、無理矢理テツを連れだす。その頃、お好み焼屋では「カブの会」以来はじめて地獄組のボスが顔を見せていた。テツに二度と会いたくないボスはテツの行方を尋ねたが、東京へ行っていると知り安心をした。進路の相談をしに拳骨の元へ行くことに。一方、テツは旅行をしたくないあまり、難波で逃げて拳骨の家に隠れていた。しばらく渉にかくまってもらうことになり、暇つぶしに渉とカブをはじめたのだった。
第7話 イヤな所にテツが居たの巻
渉は風邪を引いて学校を休んでいた。チエとヒラメはお見舞いにいくことを思いつく。家に帰ると拳骨からの葉書が来ていた。そこにはテツに逃げられたとの言葉が。渉はすっかり回復している様子でチエたちを部屋に招き入れた。お菓子を勧められたが、カリン糖や大福などテツの好物ばかり。嫌な予感がするチエ。さらに風呂場のほうからテツの歌声が聞こえてきた。チエは拳骨の声色を使って、風呂に入っているテツをおびき出した。
第8話 たまにはパーッとやりたいけれどの巻
チエは自転車に乗ったテツを見かけた。テツは、拳骨が東京から帰ってきたときにすぐ逃げられるようオジィの自転車を勝手に拝借していたのだ。チエが後ろに乗って走っているとき、おバァとばったり遭遇。テツは逃げだしてしまった。操作を失った自転車はおバァと激突……。罰当たりな息子の行動にふてくされるおバァ。憂さを晴らすためにパーッと騒ぎたいと思いつく。折しも店に百合根が訪れた。修繕を頼んでいたアントニオが戻ってきたのだ。おバァは『アントニオ修繕パーティ』をすることに決めた。
第9話 ヒラメの憂ウツの巻
ヒラメは遠足のチラシを眺めて憂鬱な気持ちになっていた。歌がとても下手で、バスの中で歌を歌わされるのが嫌だからだ。歌集の中からチエに歌を選んでもらおうとしていた。そのとき、外からテツのデタラメな歌声が聞こえた。それを聞いたヒラメは一言「上手いなぁ……」。テツは張り切り、直々にオリジナルの歌を伝授することにした。やがてふたりはひょうたん池で特訓することに。心配になったチエは見張りに小鉄をだした。一時間後、テツと小鉄は気絶寸前の姿で家に戻ってきた……。
第10話 ヒラメ絶唱 いかるが篇の巻
ついに来た遠足の日。小鉄は木を削って耳栓を作っていた。いっぽうテツは何度もヒラメの歌の恐さをチエに言い聞かせていた。チエは悪口と思い、聞き流して家を出た。集合場所ではヒラメが満面の笑顔で待っていた。ヒラメはテツ直伝の歌を一人で練習して自信満々の様子だ。法隆寺を巡ったあと、帰りのバスでいよいよヒラメが歌の番がやってきた。ヒラメが歌いだしたとたん、得体の知れないメロディーがバスに充満し、バスの中は大混乱に。
第11話 ミルクのチエちゃんへの巻
拳骨が家に来るというので公園で時間を潰すテツ。家に戻ると、ちゃぶ台の上に拳骨の新著が置いてあった。裏をみると定価五千円の文字が……テツは古本屋に売りにいくことに。一方、拳骨はヨシ江とひょうたん池にいた。カルメラ兄弟達と野球をやるチエを眺めながら、大人の理屈に合わせるチエの生活について語るふたり。やがて、テツがやってきてチエたちの野球に加わる。ピッチャー、テツに対するバッターはなんとヨシ江。拳骨が勧めたのだ。動揺するテツの速球をヨシ江は軽く当てた。ボールはテツの股間に見事直撃した。
第12話 ヒマなヒマな大人達の巻
テツは暇つぶしにカルメラ兄弟達と公園をぶらつく。5周をまわっても結局なにも変わった事はなく、仕方がないのでお好み焼屋にいくことにした。しかし、店につくと生気をなくした顔の百合根がいた。中をのぞくと、カウンター席はすべて近所のおばはんに占領されていた。仕方なく百合根も店を投げ出し、テツ達の暇つぶしに参加することに。彼らの次なる暇つぶしの対象はチエの学校。運動場でスポーツテストをやっているチエを冷やかしにいくことにしたのだ。
※特別付録 ヒラメちゃんの日曜日
ヒラメの不思議な夢を描いたショートストーリー。なんかフワフワしたいい天気のある日。ヒラメは魚つりに出かけたのだった。やがて丸太ン棒を持ったチエと出会う。チエも魚つりに行く途中というので、一緒に向かう事に。道の果ての大きな空き地にでた。ヒラメはちっちゃな水たまりで竿を下ろす。一方、チエは丸太ン棒の先に髪の毛で小石を結び、地面に垂らした。やがて地面がモコモコと動き出す。なんとシーラカンスが現れたのだった……。