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じゃりン子チエ 番外編―どらン猫小鉄奮戦記―イメージ

じゃりン子チエ 番外編―どらン猫小鉄奮戦記― <もくじ>

あの頃のアントニオの巻
スカーフの秘密の巻
怪しい釣り大会の巻
もお一人の雷蔵の巻
その後の梅若の巻
ジュニアの初恋[前編]の巻
ジュニアの初恋[後編]の巻
山の中のあいつの巻
「月の輪の雷蔵」を尋ねての巻
輪が三ツでアメンボウ[前編]の巻
輪が三ツでアメンボウ[後編]の巻
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第1話 あの頃のアントニオの巻
今日はアントニオの命日。小鉄とジュニアは延々と続くお経にガマンできず、屋根の上に逃げていた。そこでジュニアが語りだした父、アントニオと百合根との出会いのエピソード……。嫁に逃げられたばかりの百合根はひょうたん池にいた。そのとき、バクチをやる猫の集団を見つけ、こっそり覗く。親を務めるトラ猫はイカサマをしだして、やがてケンカに。しかしトラ猫は一撃で相手を片づけてしまう。驚く百合根とトラ猫の目が合った瞬間、二人は口を揃えて叫んだ……「そっくり!!」。その日以来、二人の共同生活が始まった。
第2話 スカーフの秘密の巻
猫同士で丘でのんびり寝そべる小鉄とジュニア。小鉄はジュニアが首に巻くスカーフについて尋ねると、ジュニアはつらい思い出を語りだした。お好み焼屋に来る前のジュニアは淀川の周辺でブイブイいわしていたやんちゃな猫だった。弱い猫の味方だったので、仲間内の野良猫からは慕われる存在だったが、その安泰の日々が破られる出来事が起きた。ジュニアがケンカをした血統書付き犬のオーナーの仕打ちで、野良猫一斉捕獲が行われたのだ。最愛の弟分を亡くしたジュニアは復讐を思い立つ。
第3話 怪しい釣り大会の巻
ジュニアはひょうたん池のほとりでサバの腹に石を詰めている怪しい猫を見つけた。聞き出したところ、今日行われるひょうたん池の釣り大会で優勝を狙う猫のようだ。そもそも、その釣り大会自体が“優勝者はチンチラ島招待”という怪しいもの。昨年の優勝者はタイを釣ったらしいのだ。それを聞いた小鉄は大会主催者の陰謀を感じた。どうやら参加者の中から毛並みのいい猫を選んで、三味線業者に売り飛ばしているようなのだ。小鉄はジュニアを誘い、正体を隠して大会に参加することにした。
第4話 もお一人の雷蔵の巻
木の上でうたた寝する小鉄を呼ぶ声があった。小鉄は呼ぶ者を見て思わず木から落ちそうになる。小鉄の顔に変装したジュニアがいだからだ。ジュニアは“月の輪の雷蔵”伝説にあやかろうとしたのだが、小鉄は“ニセ雷蔵”にはこりごりといった様子。過去にあったニセ者騒動の事を語り出す。全国に名が知れた小鉄は名の届いていないだろう冬の東北地方をさまよっていた。やがて焚き火をする猫と出会う。猫がいうにはこれから“月の輪の雷蔵”と地元のやんちゃ猫とのケンカのタイトルマッチが行われるというのだ。
第5話 その後の梅若の巻
小鉄はひょうたん池の釣りからの帰り道、怪しい歩き方をする猫と出会う。一方だけに傾いて歩く様をみて小鉄はイヤな予感が……そう、かつて小鉄がはじめて必殺技「タマつぶし」を出して片方のキンタマを取った猫「ガタロの梅若」だったのだ。ちょうどそのときジュニアも梅若を見つける。小鉄はジュニアと梅若のやりとりを陰から眺めることにした。梅若は息子の心配事をジュニアにこぼす。親に反発をして家出をしたらしいのだ。
第6話 ジュニアの初恋[前編]の巻
今回はジュニアの初恋話……。淀川べりのやんちゃ猫として過ごしていた時のこと。ジュニアを「マフラーちゃん」と呼ぶ白い清楚な猫が初恋の相手。ジュニアがプレゼントしたフナやコイをいつも薫製にして持ってくる優しい猫だ。照れるジュニアはいつも断るが、募る恋心にジュニアは次第にうわの空に。ある日ひょんなことで二匹きりで話す機会ができた。ジュニアは彼女の過去をかいま見る。それ以来、二匹の距離は近づくことに。やがてジュニアはやがてマフラーの切れ端を指輪代わりにプレゼントした。
第7話 ジュニアの初恋[後編]の巻
ある日、ジュニア達は餅つき大会をすることになった。愛しの猫も登場。しかしプレゼントしたマフラーの切れ端はなぜか耳につけられていた。ジュニアは子分からガラの悪い五匹の猫がやってきてトラ猫を探しているという話を聞いた。やがて話題の猫たちが登場。自分のことと思ったジュニアは彼女の目に届かないところで叩きのめそうと、その時期を伺っていた。彼女に餅をプレゼントするため、場所を離れたジュニアは、愛しの猫が容姿端麗なトラ猫と別れ話をしているところに遭遇する。
第8話 山の中のあいつの巻
テツの一日をずっと観察していたジュニア。テツでも変化に富む一日を過ごしている、と妙に感心してしまう。テツの行動報告を聞き、呆れた小鉄はそのお礼に退屈をしなかった時代の昔話を披露する。山奥を一人歩いていた小鉄は川べりで竿を持つ猫を見つけた。小鉄に一切構わず無言で川を見つめる猫。やがてヤマメを竿で刺して捕らえる。翌日の川は釣り場を求めて流れ着いた三匹の猫も加わり、どこか不穏な空気に。それでも小鉄は強烈な存在感を持った無言の猫だけを注目し、一戦を交える時を今かと待っていた。
第9話 「月の輪の雷蔵」を尋ねての巻
また今日も一人、“月の輪の雷蔵”との闘いを求めて猫がやってきた。小鉄は荒くれ猫が次々来る状況がイヤになる。ふと、雷蔵の名付け親に会いに九州の「猫町銀座」まで旅することを思いつき、ジュニアを連れて長距離トラックの荷台に飛び乗る。九州に着いてみたもののジュニアは肩すかしを喰らう。小鉄は猫町銀座の詳しい場所を知らず、方言を頼りに探すというのだ。野良猫の様な放浪の末に、二匹はやっと猫町銀座にたどり着く。しかし、そこで出くわしたのは“月の輪の雷蔵”を奉るという「雷蔵祭」だった。
第10話 輪が三ツでアメンボウ[前編]の巻
春といえばジュニアがノイローゼの季節、と小鉄が心配する矢先、おかしな目をしたジュニアが登場。しかし、いつものノイローゼとも違う様子。小鉄を丸太ン棒で攻撃しはじめた。さらにジュニアだけでなく、すべての猫から攻撃をされる。事の黒幕はマスクを被った怪しい猫。タバコの煙を使って催眠術をかけて、小鉄を攻撃する様しむけていたのだ。小鉄はタバコの自販機に隠れていた。落ち着こうと自販機を壊してタバコを失敬する。煙が輪を描き、つい小鉄は「輪が三つ」と歌を歌いだした。そこである猫の事を思い出す。
第11話 輪が三ツでアメンボウ[後編]の巻
催眠術はタバコの煙の輪を使ってかける、というものだった。催眠術を解いた猫にジュニアを連れてくるよう頼んだ小鉄。ジュニアにも催眠術を解いたあと、かかった振りをして黒幕の猫を探させることにした。ジュニアはやがて黒幕を見つけ、小鉄を殺ったと報告。猫をひょうたん池まで誘い出した。はたして小鉄が見た黒幕の猫の正体は、昔、小鉄がかけた催眠術にかかり、アメンボウの振りをさせられた猫だった。“アメンボウ”は小鉄と同じ催眠術を覚えて、復讐をしにきたのだった。