5 ハゴダイ

聖域への
ドア・ノッカー

古い建物の入り口のドアに大きな輪をくわえた奇妙な動物の頭を見ることがある。ドア・ノッカーの意匠と思われているこれは、ハゴダイと呼ばれる聖域の守護である。

多くは獅子に似た奇怪な幻獣の頭部を持ち 取っ手にしては大きすぎるその輪は 助けを求める者のための支え手だ。
追われる者が安全を求めてその輪にしがみつけば、ハゴダイはその者を完全に護り、追跡者はその力を失うという。

ハゴダイは多くの国の大聖堂の扉に今も生き残る。本来の守護の意を忘れられている今も、災難や貧困、後悔の念など、あらゆる苦しみからの救済を求める声を静かに受け止め続けている。

追っ手を退かせる異形の頭部
たどり着いた者を支える金属の取っ手はどれも力強く大きい。

[コミックス2巻]